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東京証券取引所は３０日、最近の注文件数の増加を受け、システムの能力を増強すると発表した。投資額は５年間で５０億円を超える見通し。インターネット取引の普及で売買注文が瞬時に殺到する傾向があり、３日には株価などの情報配信が最長１５分遅れるトラブルが発生していた。
注文を受けて売買を成立させる「株式売買システム」は、中央演算処理装置（ＣＰＵ）を追加し、１２月までに処理能力を現行の１．５倍にする。０５年１月までには、システム自体を上位機種に切り替える。
今回トラブルが起きた「相場報道システム」は、システムの運用をやり繰りして、２２日までに能力を約１４％高めた。東証は０４年２月までに、処理能力の高いＣＰＵへの取り換えやプログラムの改造で、現行よりも処理能力を約７割増強する。システム全体の切り替えも検討しており、１０月に対策をまとめる。
投資費用は、株式売買システムが５年間で約３９億円。相場報道システムは来年２月までの対応分で約９億円かかるが、システム切り替えで、さらに膨らむ見通し。東証は、こうした新たな設備投資の発生を受け、経営計画を見直す方針だ。(07/30 20:11)