2003年07月30日(水) 19時48分

県警、悪質金融対策室を設置−−来月７日発足、１３人が専従　／新潟（毎日新聞）

　県警は２９日、法定利率を大幅に超える違法な金利の取り立てなどヤミ金融事件に対する捜査を強化するため、「悪質金融事犯対策室」を設置すると発表した。８月７日付で発足し、１３人が捜査に専従。取り立てを苦にした自殺者も出るなど、社会問題化しているヤミ金融に対する包囲網を狭める。
　金融や債権関連の相談件数は増加の一途をたどっている。県警に寄せられた相談は今年１〜６月で２７０１件と、昨年同期比で１９９８件増に達した。中にはヤミ金融に関するものも多い。
　一方、出資法違反で摘発した業者は昨年が県内１社、今年も今月２９日現在で県外１社にとどまっている。捜査が順調に進まないのは、多くの業者が首都圏や関西などを拠点としており、携帯電話と振込先の口座しか被害者との接点を残さないことも影響している。県警は現在、県内外の４０社以上の業者を、同法違反や脅迫などの疑いで調べている。
　全国ヤミ金融対策会議事務局長の木村裕二弁護士によると、ヤミ金融に対する捜査が甘い自治体を狙っている業者もあるという。木村弁護士は「範囲を大きく広げ、積極的に捜査しなければ被害は増え続ける」と警鐘を鳴らしている。
　対策室長には十日町副署長の太田定昭警視が就任する。【鳴海崇】
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　県警は２９日、悪質金融事犯対策室新設などに伴う５７人の人事異動を発表。８月７日に発令される予定。主な異動は次のとおり。
　【警視】
　悪質金融事犯対策室長（十日町副署長）太田定昭▽交通捜査室長（警備２課警衛対策管理官）斎藤雄五▽警備２課災害対策管理官（警備２課警衛対策室長）嶋田啓介▽十日町副署長（交通捜査室長）金田勇
　【警部】
　総務課長補佐（警備２課長補佐）山口春平▽生活保安課長補佐（生活安全企画課長補佐）石田徳太郎▽通信指令課長補佐（新潟西地域課長）伊藤和美▽新潟西地域課長（総務課長補佐）岡村弘▽村上生活安全課長（十日町生活安全課長）窪田清志▽十日町生活安全課長（通信指令課長補佐）柴野文明（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030730-00000002-mai-l15