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2003年07月30日(水) 00時00分

肝炎ウイルス指摘の製剤 6400本出荷、大半が輸血に 東京新聞

 肝炎ウイルスなどに感染した直後の輸血用血液が検査をすり抜ける恐れが指摘されている問題で、こうした可能性がある血液製剤の出荷がこの一年ほどの判明分だけで六千四百本にのぼることが二十九日、日本赤十字社が厚生労働省に提出した報告書で分かった。

■日赤回収、年13本

 このうち日赤が回収できたのは十三本だけで、ほとんどがすでに患者の輸血に使われていた。

 厚労省は新血液法が施行される三十日にも、日赤に対して輸血を受けた患者への情報提供を指導するとともに、医療機関に輸血後検査を徹底させて感染の早期発見に努めるよう呼びかける。日赤によると、昨年六月から今年七月二十一日までの間、献血検査で陽性と判定された人で、前回は陰性という献血歴がある人を追跡調査した。

 その結果、対象者は延べ七千人で、すり抜けの可能性が否定しきれない前回献血を使った製剤は、六千四百十九本だった。

 しかし、輸血用血液製剤の有効期限は、新鮮凍結血しょうの一年間が最大で、ほとんどはすでに使用されるなどして回収できなかった。

 日赤はこれまで感度の高い二次検査で陽性だった献血者については前回の献血時のすり抜けが心配されるため献血歴を調査していたが、一次検査から陽性だった人の血液は廃棄し、遡及(そきゅう)調査を行っていなかった。厚労省は「輸血後感染のリスクが低くても可能性がある限り、予防対策が必要だ」として調査の徹底を命じていた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030730/mng_____sya_____008.shtml