2003年07月28日(月) 21時15分

国民医療費：過去最高の３１兆円に　０１年度（毎日新聞）

　厚生労働省が２８日まとめた「０１年度国民医療費の概況」によると、国民が１年間に医療機関にかかった医療費総額は、前年度比３．２％増の３１兆３２３４億円に達し、過去最高となった。介護保険がスタートした００年度は３０兆３５８３億円で、１９５４年度の調査開始以来初めて前年度を割り込んだ（１．９％減）ものの、高齢者人口の増加や、薬局調剤医療費が１６．５％増の３兆２７０３億円となったことが影響し、再び増加傾向に転じた。

　医療費が００年度に前年度比で減少したのは、それまで高齢者医療に含まれていた介護老人保健施設費などが介護保険の対象に移ったため。０１年度の場合、従来医療費に計上されていた費目の介護保険給付費は１兆８０００億円程度とみられているが、それを除いても、６５歳以上の医療費は１５兆３９５０億円にふくらみ、前年度の１４兆５９１０億円から５．６％増加。全体の４９．１％を占めた。

　国民１人当たりの医療費は２４万６０００円で、前年度の２３万９０００円から２．９％増。６５歳以上は６７万３２００円で、６５歳未満（１５万２５００円）の４．４倍。７５歳以上は、８６万１１００円だった。【吉田啓志】

［毎日新聞７月２８日］ ( 2003-07-28-21:15 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030729k0000m040097000c.html