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【カラオケに行かない?】
少女4人をJR渋谷駅前で誘い出し、監禁先の東京・赤坂の短期賃貸型マンションで練炭自殺した吉里弘太郎容疑者(29)は、携帯電話による無店舗型のデートクラブ「プチエンジェル」を経営していた。
少女たちを安心させるため、「手引役」として女子高生4、5人を雇い、チラシ配りやアルバイトを勧誘させていた。
「カラオケにいかない。やさしいフツーのお兄さんとカラオケしたり、ゴハンを食べるだけ」
「掃除のアルバイトもある。30分間でもお金がもらえるヨ」
フーゾクの気配は微塵(みじん)も見せない。少女を紹介するだけで、懐に現金3万円が転がり込む。
【知らぬ間に…】
少女4人は甘いマスクのロリコン男・吉里容疑者の「裏の顔」に気づかず、知らぬ間に93時間の誘拐−監禁という犯罪に引きずりこまれた。
吉里容疑者は、一泊10万円のスイートルームなど、新宿と渋谷の高級ホテルをスーツケースを抱えながら渡り歩いた。
中身は女子中学生の制服と女性用の下着。ロリコンの趣味と、携帯電話による「ブルセラ」ショップの実益を兼ね、多くの少女たちをロリコンビジネスの標的にした。
【無責任な親】
警察庁によると、昨年1年間で小学生が被害者となった児童買春禁止法関連事犯は1690件と、10年前に比べて21.7%も増加している。
今回の事件後の一斉補導では、一晩で1523人が補導された。警察庁は昨年、補導時の保護者の態度について20年前と比較した。
20年前は「恐縮してすぐ迎えに来る」「すぐに警察に飛んでくる」という保護者が多かった。
最近は「抗議の態度をとる」「非行の内容や共犯の名前を聴きたがる」保護者が半数以上。「迷惑そうな態度」を見せる保護者もいるという。
警視庁は今後も、「手引役」の女高生の実態にも徹底的にメスを入れるが、親が変われば、子供も変わるのだ。
ZAKZAK 2003/07/28