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2003年07月28日(月) 12時01分

武富士サービス残業で書類送検へ 未払い35億円支払う朝日新聞

 消費者金融大手「武富士」(本社・東京都新宿区)が本社の指示で社員にサービス残業をさせていたとして、大阪労働局は29日、法人としての同社と、総務担当の元役員ら2人を労働基準法違反容疑で大阪地検に書類送検する。同局によると、同社はサービス残業をさせた社員、退職者計約5000人に、未払いとなっていた過去2年分の残業手当計約35億円を支払ったという。一企業が一度に支払ったサービス残業代としては過去最大規模という。

 書類送検の直接の容疑は、武富士が00年から01年にかけて、大阪支社管轄の支店に勤める社員3人に、労使協定の限度を超えて時間外労働をさせたり、計約50万円の残業手当を支払わなかったりした疑い。

 同局によると、同社は当時、残業手当の支払い対象となる上限時間を1カ月あたり男性25時間、女性6時間と設定。本社から全国の支店などに、上限を超える残業時間を申告しないよう指示していたという。

 同局は01年7月、大阪市内の支店に勤めていた元社員2人から、残業手当が支払われていないとの告訴を受けた。今年1月、労働基準法違反容疑で本社など7カ所を家宅捜索。事実関係を調べていた。

 同社のサービス残業については過去数年間に、全国の労働局へ約30件の内部告発や情報提供が寄せられていた。各労働局が再三指導してきたにもかかわらず、顕著な改善がみられなかったという。このため、大阪労働局は、同社が大阪支社だけでなく、会社ぐるみでサービス残業を常態化させていたと認定。厚生労働省と協議の結果、本社と役員クラスの書類送検を決めた。

 同局によると、同社は、告訴した大阪市内の支店の元社員2人が残業手当の支払いを求めた裁判が2月に和解したことなどを受け、これまでに01年と02年分の未払い残業代として、社員約3000人に約28億円、退職者約2000人に約7億円を支払ったという。

(07/28 11:47)

http://www.asahi.com/national/update/0728/012.html