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2003年07月26日(土) 00時00分

日銀がCP残高の統計ミスを放置 気づいたのは1年前 中日新聞

 日銀は二十五日、企業の資金調達手段であるコマーシャルペーパー(CP)の発行残高を示す統計に誤りがあると発表した。間違いには一年前に気が付いたが修正せずに放置していたという。

 日銀の月次統計では、今年六月末時点のCP残高は二十四兆二千億円。しかし、実際の残高はこれより九兆円ほど小さい十五兆円程度とみられる。日銀は修正値を八月半ばに発表する。

 日銀が大きく誤った統計を一年も修正せず公表し続けるのは前例がなく、経営管理室を中心に事実関係の調査に着手、関係者の処分や再発防止策を検討する。金融政策判断の材料となる統計の誤りにより市場や投資家の信認低下は必至で、政策判断の信頼性への影響も懸念されそうだ。

 日銀によるとCPの発行残高は、日銀が銀行や証券会社など約二百五十社に(1)一カ月間に引き受けたCPの金額(2)過去に引き受けたCPのうち、一カ月間に償還された金額−を毎月報告してもらい、その差額を「残高」として集計している。

 しかし、一部の金融機関は引き受けたCPのうち、市場で売却した分を除外して償還金額を報告していたため、残高が膨らむ結果となった。

 <コマーシャルペーパー(CP)> 企業が1年など短期的な資金調達のため、金融機関を通じて無担保で発行する約束手形。1987年の導入以降、活用する企業が急速に増加し、現在では大企業の資金調達の手段として定着している。発行済みのCPを売買する流通市場も拡大を続けており、日銀はCPを購入して市場に資金を供給するなど、金融政策の一手段として活用している。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20030726/mng_____sya_____000.shtml