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2003年07月26日(土) 05時28分

新鮮凍結血漿の過剰使用が横行、感染症の危険高める読売新聞

 献血血液から作られる血液製剤「新鮮凍結血漿(けっしょう)」が、大学病院など多くの医療機関で、国の指針によって不適正とされる治療に使われていることが、日本輸血学会や輸血専門医のグループによる調査でわかった。

 同血漿は、ウイルスの活動を抑える化学処理をしておらず、過剰な使用は輸血後感染症の危険を高めることになる。使用例の8割程度は不適正とされることから、厚生労働省は、今月30日の血液新法施行にあわせて医療機関に指針の徹底を促す方針だ。

 同血漿は、献血血液から赤血球などを除いた液体成分を凍結保存した製剤。血液凝固因子が含まれており、年間約28万リットルが使われている。輸血後感染の危険を考慮して、旧厚生省は、血液凝固因子が少なく出血しやすい患者や、大量出血時の手術・治療の際にだけ使うよう規定、1999年に指針としてまとめた。

 だが、東海大病院が2001—02年に同血漿を使った手術135例を調べたところ、血液凝固因子の低下や大量出血もない患者への不適正使用が8割以上見つかった。東京都立7病院で1999—2000年の内科での調査では、適正使用は1割強。神奈川県内10病院の調査でも、同血漿の適応でない出血量での使用が8割以上だった。

 出血を念のため予防する措置や、血中の有用たんぱく質を簡単に補える使い勝手の良さから、医師が血液凝固因子の補給という目的を外れて使用している例が多いとされる。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030726-00000401-yom-soci