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2003年07月24日(木) 00時00分

真室川の米穀店 表示違反の疑い朝日新聞・

  偽装表示などの疑いがあるコメが売られているとの通報を農林水産省から3月に受けながら、県は必要な対応をとっていなかったことが23日、わかった。同日午後になって急きょ、真室川町にある問題の米穀店に立ち入り検査に入ったものの、県のずさんな対応に批判が集まりそうだ。

  農水省が今年3月に実施した食糧法に基づく巡回指導で発覚した。問題の米穀店では、日本農林規格(JAS)法(製造業者等が守るべき表示の基準)で表示が義務づけられている精米年月日がないコメを販売していたほか、検査機関の証明がないコメを検査米と表示して売った偽装表示の疑いももたれている。

  同省は3月上旬、この結果を県農林水産部生産流通課に報告。問題の米穀店について「立ち入り検査と適切な処置を講じるよう対応して欲しい」と文書で通知した。

  10日から20日で検査に入るのが通例だが、県は通知から4カ月以上もなんらの措置も取らなかった。

  危機管理室・生活安全調整課は「農水省には4月以降も継続指導して欲しいと伝えた」と釈明するが、JAS法などでは、県内だけで営業する業者への改善指導や立ち入り検査の権限は県にある。農水省も「こちらとしては通知などで助言するしかできない。あとは指導権限を持つ県に動いてもらうしかない」(農水省東北農政局山形農政事務所)との立場だ。

  県によると、この米穀店がこうしたコメをどの程度販売したのかは明らかでないという。

  県は無登録農薬問題への反省から、今年4月に危機管理室を設置。高橋和雄知事が先頭に立ち、全庁上げて食の安全に向けた取り組みを強化したばかりだけに、事態はより深刻だ。

  県消費生活団体連絡協議会の松岡由美子会長は「『わからなければいい』と隠して、後に問題となった無登録農薬問題と根っこは同じ。国の助言がありながら、性懲りもなく同じことを繰り返している。何のための危機管理室の設置だったのか」と県の対応を批判している。

(7/24)

http://mytown.asahi.com/yamagata/news02.asp?kiji=3889