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2003年07月24日(木) 19時45分

ヤミ金業者の脅迫電報配達は違法とNTT西日本を提訴読売新聞

 「指を送れば借金を帳消しにする」など脅迫的な文言が書かれたお悔やみ電報などをヤミ金融業者から送り付けられた近畿、中国地方の多重債務者18人が、「電報を漫然と配達し、業者の不法行為をほう助、協力した行為は違法」としてNTT西日本(大阪市)を相手取り、計360万円の慰謝料の支払いを求める訴訟を24日、大阪地裁に起こした。

 電報を使った取り立てを巡る訴訟は初めてで、8月には関東の多重債務者らもNTT東日本(東京)を相手取り、東京地裁に同様の訴えを起こす。

 訴状によると、大阪府内の40歳代の女性は4月初め、自宅と職場に「金を返せ。家族の方々の指を40本送っていただければ借金は帳消しにする」などと書かれたお悔やみ電報を、ヤミ金融業者から送られた。その後も「金返せ、詐欺師」という言葉を100回繰り返したものや、「督促状を玄関に張りつける」との内容の電報も届いた。

 他の債務者らにも2—5月、「払う意志のない場合は強制的に回収させていたく」などとしたお悔やみやお祝い用などの電報が計約30通届けられた。

 原告側は「NTT西日本は公序良俗違反を理由に電報の受託を拒否し、配達を中止すべきなのに、通信の秘密を隠れみのに電文の内容に関与しない無責任な態度を取り続けている」と主張、1人当たり20万円の支払いを求めている。

 提訴後、会見した原告側代理人の木村達也弁護士(大阪弁護士会)は「通信の秘密という憲法の原則との兼ね合いは問題だが、こうした行為まで憲法で保護されるべきかという素朴な疑問を訴訟を通じて問いかけたい」と話した。

 NTT西日本広報室の話「訴状が届いていないので、訴訟に関するコメントは差し控える。ただ、電報がヤミ金融業者に悪用されていることは、電報提供事業者として誠に遺憾」(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030724-00000411-yom-soci