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2003年07月23日(水) 21時36分

闇金融:偽札70枚使い返済させようとする 大阪毎日新聞


 大阪府警捜査2課と堺北署は23日、ヤミ金融の借り主に偽1万円札70枚を渡し、釣り銭を返済資金に充てさせようとしたとして、同府岸和田市野田町のヤミ金融業者、上野顕容疑者(28)を偽造通貨交付の疑いで逮捕した。上野容疑者は無登録で貸金業を営んでおり、2万5000円の融資に対し、1週間で5000円の法外な金利を取っていたという。返済できないと、偽札まで使わせるヤミ金融の極めて悪質な実態が浮かび上がった。

 調べでは、上野容疑者は先月6日午後1時ごろ、岸和田市内の路上の車内で、借金の返済が滞っていた同市下池田町、元大工、小野孝一被告(45)=偽造通貨行使の罪で既に起訴=に「金を作れ」と偽1万円札70枚を渡した疑い。

 小野被告は同日午後8時半ごろ、堺市築港八幡町の阪神高速道路湾岸線三宝料金所で通行料700円を支払う際、偽1万円札を渡して釣り銭を受け取ったのをはじめ、先月6〜10日に阪神高速で10枚、第二阪奈有料道路で2枚、コンビニエンスストアで1枚、奈良市の奈良公園の土産物店で2枚の計15枚を使った疑いが持たれている。

 同署によると、仕事がなく生活費に困っていた小野被告は昨年12月中旬ごろ、新聞の折り込みチラシで上野容疑者経営のヤミ金融を知り、3万円の融資を申し込んだ。上野容疑者は金利として5000円を差し引いて2万5000円を渡し、1週間以内に3万円返すよう求めた。1週間で返せないと、8日目以降は1日ごとに8000円の金利がついたと言う。

 小野被告が偽札を渡された時は借金が約40万円に膨らんでおり、上野容疑者から「高速道路料金を偽札で払えば、9300円の釣りが入る。ばらまいて金を作れ」と言われたという。

 偽札はいずれも同じ記番号で透かしがなく、パソコンのスキャナーで読み取るなどして偽造されたとみられる。上野容疑者は「自分で偽造した」と供述しているが、偽造機器が特定されておらず、同署が裏付け捜査を進めている。

 先月、阪神高速道路などで偽1万円札が相次いで見つかったことから府警が捜査を始め、レンタカーのナンバーなどから小野被告を特定。先月11日に逮捕し、偽札の入手先を追及していた。【大島秀利】

[毎日新聞7月23日] ( 2003-07-23-21:36 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030724k0000m040102001c.html