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自分が起こした交通事故の相手に支払われるはずの保険金３２００万円が自分の口座に誤って振り込まれたのに気づき、勝手に使ったとして、山形署は２３日、山形市穂積、会社員村岡和典容疑者（４６）を盗みの疑いで逮捕した。
調べでは保険金は、村岡容疑者が０１年に起こした車同士の衝突事故で被害者に支払われるものだった。先月６日、保険会社が誤って振り込み、同容疑者が７、８の両日、このうち５５５万円を払い戻した疑い。保険会社からおりるはずの見舞金数万円の入金を確認するために銀行に行ったところ、巨額の入金に気がついたという。
同署によると、事故は０１年５月に起きた。新潟県内の関越自動車道で、村岡容疑者の乗用車がスリップして別の乗用車に衝突、女性が重傷を負ったという。
保険会社は９日にミスに気付いたが、すでにほぼ全額が引き出された後だったといい、被害届を出した。
同署は、村岡容疑者が直接の容疑の５５５万円を含め、山形県内の銀行の現金自動出入機（ＡＴＭ）から数十回に分けて引き出したとみている。半分ほどは保険会社に返したといい、被害総額は約２２００万円とみている。借金返済などに使ったらしい。
日本損害保険協会は、「事故を起こした側に保険金を振り込むようなミスは聞いたことがない。保険会社の信用にかかわり、あってはならないことだ」と話している。
(07/23 21:12)