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2003年07月20日(日) 12時58分

犬か猫飼わない人は退去に ペットと暮らせる市営住宅朝日新聞

 長野県松本市のJR松本駅北側に今春完成したペットと一緒に住める市営住宅について、市が犬か猫を飼うことを入居条件にしたところ、一部住民から「絶対条件とは思っていなかった」と市の対応を疑問視する声が出ている。職員の回答があいまいだったり、市の文書に小動物の飼育でも入居可能と受け取れる部分があったりしたという。市側は「今月末までに犬か猫を飼っていただきたい」としている。

 ペットと暮らせる公営住宅としては県内初。駅のそばという好立地もあって人気を集め、25戸に対し4倍を超す106件の応募があった。抽選し、4月末から入居が始まった。

 市の募集説明書では、申し込み資格は「ペット(犬または猫)を飼育している方または飼育予定の方」。市住宅課によると、抽選前後にも説明し、入居が決まった全世帯に「3カ月以内にペット(犬または猫)を飼育することを約束します」とする誓約書を提出してもらったという。

 「犬か猫を飼うのが前提と説明を受けている」(30代主婦)、「確認の書類がきており犬を飼う予定」(30代男性)などと話す入居者の一方、「説明が明確でなかった」という人もいる。

 40代の主婦は応募の際、「市の職員に『犬・猫が絶対ですか』と尋ねたら、『必ずしもそうではない』と言われた」といい、ハムスターなどを検討していたという。

 入居の際に、市が配った「ペット飼育取扱要綱」には、飼育できる種類として(1)犬(2)猫(3)小動物(4)小鳥及び魚類——と記されている。60代の男性は「この要綱が原則だと思った。説明会では、種類の論議はなく、何かペットを飼えばいいと思っていた」と話す。

 市は「資格要件が先。取扱要綱は犬・猫との併用も含め、飼える種類や飼い方を細かく規定したもの」と説明。犬・猫の飼育を条件にした理由は▽くぐり戸や傷つきにくい床など犬・猫を前提に設備を整えた▽抽選に漏れた人を含め、犬や猫と暮らしたいという要望が強いことなどを挙げる。

 野沢和正・住宅課長は「入居後に体調を崩したなど、飼えない理由があれば一定期間はやむを得ないが、飼う意思がなければ最終的に退去してもらうことになる」と話す。当面の期限は今月末。

 犬や猫は室内で飼う決まりになっており、体重10キロ以下とされている。小型犬をペットショップなどで買うと、経済的な負担は小さくない。(07/20 12:57)

http://www.asahi.com/national/update/0720/012.html