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１９日午前、名古屋市の弁護士の男性（３０）から、愛知県豊川市の駐車場に止めた乗用車内から裁判の事件記録を盗まれた、と豊川署に届け出があった。事件記録は、殺人と未成年者略取の罪に問われている被告の供述調書などの写し６冊。裁判への影響はないものの、被告のプライバシーに関するものも一部含まれているという。同署は盗みの疑いで捜査を始めた。
調べでは、男性は１８日午後２時２０分ごろ、担当する裁判の調査のため、同市白鳥町のゲームセンター駐車場に車を止め、事件記録を助手席の足元に置いて別の人の車で付近を調査。午後６時半ごろ、自分の車に戻ったが、午後７時ごろになって初めてなくなっているのに気づいたという。
施錠も解除もリモコン式のキーで操作したため、車に戻った際、施錠してあったかどうかはっきりしないという。
事件記録以外に盗まれたものはなく、ドアをこじ開けたような形跡はなかった。男性は「思い当たるところは捜したが見つからず、盗まれたとしか考えられない」と話しているという。
男性は、豊川市で昨年７月、同駐車場に止めてあった車から男児（当時１歳１０カ月）が連れ去られ、約４キロ離れた三河湾で遺体となって発見された事件の被告弁護団のメンバー。この事件は１７日に名古屋地裁で初公判があり、被告側は起訴事実を全面否認した。(07/19 19:27)