2003年07月18日(金) 00時00分

稲城市の監禁女児４人保護その時学校は……（朝日新聞・）

　稲城市の女子児童監禁事件。４人の少女が恐怖にさらされていた４日間、保護者や小学校の教員らも眠れぬ夜を過ごしていた。

　１３日午前　少女らがそれぞれ自宅を出る。

　１３日午後１０時　４人の母親が多摩中央署の交番に捜索願。

　１４日午前８時過ぎ　保護者から小学校に連絡。

　午後２時　４人の親が学校で事情説明。　　

　午後３時　教頭が６年生全員を集め、「４人と連絡がとれません。何か知っていることがあれば教えてください」。

　午後５時　教員全員が手分けして、午後９時ごろまで通学路など市内を捜索。校長、教頭、担任らは夜中まで待機。

　１５日午前１０時　市教委が臨時の市内校長会を開き、事態を説明。教員全員が午後５時から９時まで通学区域内を捜索。

　１６日　教員が午後５時から９時まで捜索。校長、教頭は学校で夜を明かす。

　１７日午前８時３０分　全保護者あてに、４人が行方不明の事実と、児童の人権に配慮して知らせていなかったことなどを説明するプリントを配布。児童には各担任が話した。６年生には、校長が全員を集めて説明。「きょうも学校に来ていません。早く帰ってほしい気持ちでいっぱいです。何か知っていることがあったら知らせて下さい」

　午後０時２０分　腕章した保護者らに守られて児童が集団下校。報道陣の問いかけに、ある児童は「話してはいけないことになっています」。

　午後０時３０分　学校に警察から「４人を保護」の知らせ。校長「無事で見つかりありがたい。４人には『戻れてよかったね』と言いたい」

　午後３時　市教委が臨時校長会で保護を報告。夏休み中の生活に気を配るよう注意喚起。

　午後５時　学校で松尾沢教育長らが記者会見。「子供たちの将来を通して、どう取り組んでいくか、大きな課題がある」

　稲城市の児童監禁事件で、立川市教委などは同日、管内の小、中学校の校長に「家庭での生活指導の徹底を図るよう」などとした緊急通達を出した。１８日に１学期の終業式を迎える学校が多いことから、夏休み中の児童・生徒への指導を強めると同時に、家庭や地域社会に学校側と連携するよう求めている。

　立川市教委の場合、長崎県での幼児殺害に１２歳の男子中学生が関係していたとされる事件以降、「夏季休業日中の生活指導」と題して通達や情報提供を繰り返してきた。この日の各校長への通知では、稲城市の事件と１５日に容疑者が逮捕された小平市の児童連れ回し事件を取り上げ、子供が同様の事件に巻き込まれることのないよう呼びかけている。
（7/18）

http://mytown.asahi.com/tama/news02.asp?kiji=2632