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2003年07月06日(日) 10時48分

書店で「デジタル万引き」横行 雑誌協会が対策に着手朝日新聞

 カメラ付き携帯電話で雑誌の一部を写す立ち読み客に、出版社や書店が困っている。カメラの画質の向上で出現し始め、「デジタル万引き」とも呼ばれる。社団法人日本雑誌協会は客のマナーに訴えるキャンペーンを始めた。

 同協会によると、撮影の対象は主に情報誌。映画の上映時間や飲食店の紹介、料理のレシピなどが多い。現時点で規制する法律はなく、個人的に使う以上、撮影行為が著作権の侵害にあたるかどうかは微妙だ。ただ客は写した雑誌を買わないため、書店や出版社から「立ち読みの域を超えている」と問題視する声が相次いでいる。

 今月は雑誌愛読月間で、これに合わせて「カメラ付携帯電話などを使って情報を記録することはご遠慮ください」と訴えるポスターを3万枚作製、全国の2万店の書店に配布した。携帯電話事業者が加盟する「電気通信事業者協会」と連名で、「マガ人(じん)はマナーを守る」と呼びかけている。

 キャンペーンの提案者の一人、マガジンハウスの久我英二営業局長は「明らかに売り上げに影響が出ている。買わずにコピーするようなものです」と話す。

 東京都葛飾区の書店経営者(53)は「約230平方メートルの店で、1日数人は見かける。注意するとほとんどの客がやめるが、悪いことをしているという感覚はあまりないようだ」と驚く。

 書店は1店で年間平均約210万円の万引き被害が出ており(02年経済産業省調査)、「デジタル万引き」は追い打ちになっている。

 カメラ付き携帯電話は00年秋に登場し、昨年急速に普及した。今春にはデジタルカメラの下位機種と変わらない100万画素を誇るカメラ付き携帯電話も登場するなど、写した細かな文字まで読めるほど画質が向上している。

(07/06 10:10)

http://www.asahi.com/culture/update/0706/001.html