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2003年01月31日(金) 15時10分

<向精神薬>インターネット情報を悪用 依存者毎日新聞

 向精神薬「リタリン」の乱用問題で、リタリンを処方されやすい病院の情報などがインターネット上にはんらんし、依存者が悪用している。処方せんをコピーして複数の薬局で大量に入手する手口も広がっている。依存症の増加に歯止めをかける対策が求められる。

 インターネットが普及した90年代後半、向精神薬の依存者らによるホームページができ始めた。覚せい剤に似た高揚感を得られるリタリンだけを扱うものも複数ある。

 ホームページには、比較的容易にリタリンの処方を受けられる医院のイニシャル、所在地の市区名が掲示板に書き込まれる。リタリンは「治りにくいうつ病」の薬として認可されているが、うつ病を装って医師を欺く手口や、より強い刺激を求めて鼻から吸う方法も載っている。「リタラー」を名乗る乱用者が体験談を載せたり、飲んだ量を競うホームページまである。

 またネットで知り合った同士が薬を交換する会も開かれている。リタリン依存症の東京都内の女性(33)は「ネットで情報交換して好きな薬を手に入れている人は多い」と言う。

 処方せんのコピーによる偽造も増えており、東京都薬務課は「カラーコピーの普及で3年前から広まっている」と話す。都内の少年は昨年1月、10カ所以上の薬局からリタリンを大量入手し、麻薬及び向精神薬取締法違反で家裁に送致された。規定の10倍も飲んでいたため、胃や腸の一部が壊死(えし)していたほか、幻覚にも苦しんだという。 【山本紀子】

 リタリン依存症だった東京都の無職男性(34)に聞いた。

 ——入手方法は。

 ネットを見て、処方されやすい医院を探し、「離婚して落ち込んでいる」とうつ病のふりをした。十数カ所の医院を回り、処方されなかったのは2カ所くらい。

 ——他の方法は。

 ネットで「譲ってください」と呼びかけ、100錠を1万円で売ってもらったこともある。

 ——何錠飲んだか。

 2週間分の56錠を1日で飲んだ。医院をかけもち受診して1日に120錠飲んだこともある。

 ——服用後は。

 気分が高揚して徹夜も平気だった。食欲が落ちて体重が20キロ減った。強制入院させられる妄想に悩まされた。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030131-00001067-mai-soci

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