神経細胞(ニューロン)
脳みその中身は、2つの細胞と脳脊髄液(せきずいえき)そして血管からできています。
その細胞の1つが神経細胞なのです。
神経細胞は、電気によって自分の中で情報を伝達し、物質(伝達物質)を出して、次の神経細胞に情報を伝える役目をします。
伝達物質を出しながら、シナプスを通して多くの神経細胞どうしが結びついているのを神経回路網(ネットワーク)と呼びます。
もうひとつの細胞はグリア細胞と呼ばれ、神経細胞に栄養を補給したり、傷つけられた脳を修復したりします。
グリア細胞には、もう一つ重要な働きがあり、それは髄鞘(ずいしょう)といわれる神経細胞の軸索(じくさく)の周りを包んでいる絶縁体を作ることです。
他の神経細胞から伸びた神経軸索が神経細胞に
シナプスを介して樹状突起と連絡しあっている様子
シナプス部分の拡大図
10万分の1〜2ミリの隙間が開いています
神経細胞の真ん中には核があり、その核の中には染色体があります。
あちこちに飛び出している枝を樹状突起(じゅじょうとっき)とよびます。
幼少期に神経細胞の半分近くは死んでしまいます。
これは、生まれる環境が完全には予想できないので、大きく異なる細胞や微妙に異なる細胞をとにかく多量に作っておいて、その後で適切な細胞を選択させる脳の戦略だとも言われています。
生き残った神経細胞は豊かに発達し、シナプスも急速に増え、神経回路は複雑なものになっていきます。
しかし、シナプスの急増は生後4〜5歳頃をピークとし、その後減少し始め、15歳ごろには大人と同じくらいのレベルになってしまいます。
余分に作っておいた神経回路から、環境に応じて必要だと判断された神経回路だけが生き残ることになります。
刺激の与え方によって、どのような神経回路が形成されるかが変わってきます。
豊かに生きていく上で大事なのは、
細胞の数ではなく、どのような神経回路が作られるかなのです。
左の図で、1本だけ長く伸びているのが軸索です。終末部は枝分かれし、最終部が少し膨らんでいます。そこが他の神経細胞とくっつき、その継ぎ目のところをシナプスとよんでいます。
電線は電子を一方から他方へ運ぶことで電気を流しますが、
神経は神経パルスを細胞から軸索の終末部へ運び、シナプスを介して神経パルスを伝えます。
軸索を包んでいる円筒状のものを髄鞘(ずいしょう)と言い、ミエリンという物質を含んでいますので、ミエリン鞘とも言います。
これが、電気的に絶縁体の役目を果たし、神経パルスの伝達効率を高めるのです。