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2008年12月19日(金) 22時14分

足利事件、DNA再鑑定へ…有罪「決め手」で実施初読売新聞

 栃木県足利市で1990年、同市内の女児(当時4歳)が誘拐・殺害された「足利事件」を巡り、殺人罪などで無期懲役が確定した菅家利和受刑者(62)が、裁判のやり直しを求めた再審請求の即時抗告審で、東京高裁(田中康郎裁判長)は19日、有罪の決め手となったDNA鑑定について、近く再鑑定を命じる意向を弁護人に示した。

 弁護人によると、DNA鑑定が有罪の決め手となった事件の再審で、再鑑定が実施されるのは初めてという。

 この事件の上告審判決は、DNA鑑定の証拠能力を最高裁として初めて認め、女児の下着についていた体液が、菅家受刑者のDNAの型と一致したと判断して、有罪が確定している。

 弁護人の佐藤博史弁護士によると、同高裁はこの日、東京高検と弁護団との三者協議を行い、検察、弁護側がそれぞれ推薦した専門家2人に、鑑定を命じる考えを明らかにしたという。同高裁が正式な決定を出せば、専門家が、下着についた体液と、菅家受刑者の血液などを採取し、DNA鑑定を行う。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081219-00000058-yom-soci