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2008年12月04日(木) 19時33分

「ひどいことしたんだろ」 娘に売春させた母に裁判官が叱責産経新聞

 中学3年生だった娘に売春させたとして児童福祉法違反と売春防止法違反の罪に問われた母親(36)の公判が4日、和歌山家裁であり、母親は起訴事実を認め、検察側は懲役5年を求刑した。被告人質問で杉村鎮右裁判官が「すごいひどいことをしたんだろ」と母親を叱責する場面があった。

 被告人質問の際、弁護人に今後について問われた母親が「(同様に逮捕された)夫と一から出直したい」と答えると、杉村裁判官は「愛人をつくっていた夫に愛を感じるのか。どうやってやり直すのか。彼女(娘)が新しい一歩を踏み出せると思いますか」と諭した。

 さらに「(娘は)あんたたちが遊びに行っている間、売春させられ、弟の面倒もみていたんだよ。すごいひどいことをしたんだろ」とまくしたてた。母親は「すいません。もっと努力して母親になります」と小さな声で答えた。

 検察側は「娘が売春で稼いだ金を自分たちのパチンコ代に使うなど人道上許されず卑劣で悪質」として懲役5年、罰金10万円を求刑。弁護側は「被告自身もかつて父親から暴力を受け、売春をして家の生活費を稼いでいた。十分反省しており、償う機会を与えてほしい」と執行猶予付きの判決を求め、結審した。

 起訴状によると、母親は夫(47)と共謀し、平成19年3月ごろから繰り返し娘に売春をさせ、稼いだ現金をすべて受け取っていた。判決は25日に言い渡される。

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