宗教法人「冨士大石寺顕正会」の会員が強引な勧誘活動をしたとして、神奈川県警公安1課は11日、さいたま市大宮区の同会本部など8か所を強要の疑いで捜索し、神奈川県小田原市清水新田、会社員寒河江真(30)、同県南足柄市中沼、会社員大川正規(28)、同県在住の少年(19)の3容疑者を同容疑で逮捕した。
同会本部への捜索は初めてで、県警は組織的に強引な勧誘をしている疑いがあるとみて調べる。
調べによると、大川容疑者らは2006年9月24日、同県厚木市内のゲームセンターで、男子大学生(20)を「食事に行こう」と誘い出し、小田原市の同会小田原会館に連れていき、入会を拒否する大学生から強引に住所や氏名を聞き出したり、約2時間にわたって祈る行為をさせたりした疑い。
逮捕された少年が、ゲームセンターで大学生に「上手だね。今度、教えて」と声をかけ、会う約束をしていたという。
同会は仏教系の宗教団体で、ホームページによると、会員数約112万人(05年11月末現在)。
各地で勧誘を巡るトラブルが起きており、県警には04〜06年に338件の苦情や相談が寄せられていた。