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2004年06月07日(月) 17時00分

懸念よぶ、マイクロソフトの「ダブルクリックや長押しに関する特許」WIRED

 米マイクロソフト社が4月に取得した『パーム』サイズの小型パソコンシリーズに関する特許が、知的所有権の専門家の間で懸念を呼んでいる。マイクロソフト社がこの特許を利用し、携帯端末メーカー各社にライセンス料を請求するおそれがあるというのだ。

 この http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO1&Sect2=HITOFF&d=PALL&p=1&u=/netahtml/srchnum.htm&r=1&f=G&l=50&s1=6,727,830.WKU.&OS=PN/6,727,830&RS=PN/6,727,830 特許は、マイクロソフト社が「押す時間によってアプリケーションの異なる機能が実行されるハードウェアボタン」と呼ぶ技術を対象とするもので、4月27日(米国時間)に米特許商標庁の認可を受けた。マイクロソフト社によると、この技術は同社のパームサイズのパソコンをはじめとするハンドヘルド・コンピューター向けに開発されたという。ハンドヘルド機では、ファイルを開く、プログラムを起動するといった操作にボタンが使われている。

 マイクロソフト社は特許出願書類の中で、今回特許を認められたこの技術の目的は、ボタンのダブルクリックや長押しでもアプリケーションを実行できるようにし、操作を簡略化することだと説明している。

 ところが、この特許の文言は、特許商標庁に批判的な人々の間で非難の的となっている。企業が過度に広範囲な特許やすでに普及している技術の特許を取得するケースが増えており、この特許もその一例だというのが、批判派の見解だ。

 不可解な特許に抗議するサイト『 http://www.fightthepatent.com/ ファイト・ザ・パテント・コム』の開設者、ブランドン・シャルトン氏は「特許商標庁はいったい何を考えていたのだろう?」と疑問を口にする。「このような特許が今ごろになって出願され、認可されたことには驚くしかない。ダブルクリックが斬新で珍しかったのは10年から15年前のことだ」

 マイクロソフト社がこの特許を出願したのは2002年7月だ。しかし、この特許の出願書類には、1999年に出願されたものの後に取り下げられた古い特許の内容も一部含まれている。

 マイクロソフト社は電子メールで、この特許に含まれる技術の使用者に対し、ライセンス料請求を検討するつもりだと述べている。ただし、同社は請求対象となる可能性のある相手の具体名を明かすことは避け、「当社は毎週、数多くの特許を取得している。そのため、どの製品が特許を侵害しているか、あるいはしていないのか、といったことを事前に推測することはない」と説明した。

 『 http://www.pubpat.org/index.html 公的特許財団』のダン・ラビチャー代表は、マイクロソフト社が特許侵害の訴訟を起こすと決断した場合、同社の弁護士は申し立ての正当性を証明するのに苦労するだろうと話す。その理由は、この特許にあいまいな用語が使われているためだという。

 ラビチャー代表が障害の1つに挙げるのは、この特許が「リソースの限られたコンピューティング機器」に使用されているアプリケーション・ボタンのみに適用される点だ。「リソースの限られたコンピューティング機器」の定義が明記されていないため、どのような機器がこの分類に当てはまるかが不明確なのだ。

 一方、米シュグルー・マイアン法律事務所のパートナー、フランク・バーンスタイン氏は、この特許を一通り読んでみた印象では、特許商標庁の審査官はハンドヘルド機の『パーム3』のような先行技術を調べるなど、マイクロソフト社の特許申請内容を十分に調査したうえで、特許を承認したようだと話している。

 「この特許は考えなしに取得された、あるいは考えなしに認められたとみなすようなものではないというのが、私の直感的な印象だ」とバーンスタイン氏は語る。

 バーンスタイン氏によると、特許が一見、何年も前から使われてきた技術について述べているように感じられることは珍しくないという。ボタンのダブルクリックや長押しに関するマイクロソフト社の特許も例外ではない。

 しかし、バーンスタイン氏は同時に、マイクロソフト社の特許が特定種類の機器を特定の目的に使い、特定の状況でダブルクリックや長押しを用いる場合にしか適用されないことに、注意する必要があると指摘した。

 さらに、バーンスタイン氏によると、そもそもマイクロソフト社がこの特許を行使しない可能性もあるという。同じような知的所有権の所有者から訴訟を起こされないよう、自己防衛のためだけに特許を使用するつもりかもしれない。

 もちろん、バーンスタイン氏はマイクロソフト社が違う作戦に出る可能性も否定しない。

 「マイクロソフト社がポケットPCの事業に今後より力を入れるつもりであれば、この特許を攻撃的に行使する可能性もある」とバーンスタイン氏は語った。

[日本語版:米井香織/長谷 睦]

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