松下電器産業が、社名を「パナソニック」に変更し、ブランド名もパナソニックに統一することが10日、分かった。1918年の創業以来、創業者の故松下幸之助氏の名を冠した社名が消えることになる。約80年間使用してきた「ナショナル」ブランドもなくなる。10日午後に開く経営方針説明会で大坪文雄社長が発表する。
松下は、海外で深く浸透しているパナソニックを社名と統一ブランド名にすることで、ソニーや韓国・サムスン電子など、激しく競い合うライバルに対抗。世界市場での一層の売り上げ拡大と海外での地位確立を目指す。
松下はパナソニックのブランド名を55年から使い始め、現在は海外での統一ブランドとしてほぼすべての商品に採用している。国内では音響・映像(AV)関連はパナソニック、冷蔵庫といった白物家電や電灯関連はナショナルと使い分けてきた。